【#19】現代医学では間違いだらけな昔の数々の病気とその治療法

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今日は昔は信じられていた現代医学では間違いとされている数々の病気とその治療法についてお話したいと思います!

医療の歴史は紀元前の古代エジプトやバビロニアまでさかのぼることができるといわれています。ですが近代医学が確立する18~19世紀までは迷信と伝統に基づく民間療法がほとんどで、現代の医学から見ると間違った病気の定義や治療法が採用されていました。

1神経衰弱

19世紀後半にアメリカの神経学者が提唱した「神経衰弱」は、オーバーワークによる疲労が中枢神経系のエネルギーが消耗することで引き起こされる病気だと考えられていました。当時の神経衰弱の治療法は、キャンプに出かけたり、暗室でじっとしたりすることでした。
「神経衰弱」は一つの精神疾患として20世紀初め頃まで受け入れられてきましたが、あまりにも概念が曖昧だったため、1930年代頃から少しずつ医療の現場では用いられなくなり、現代のヨーロッパと日本では「神経衰弱」の診断が下されることはほとんどありません。

2ヒステリー
「ヒステリー」は、もともとギリシア語で「子宮」を意味する言葉でした。脳と神経の役割がまだ知られていなかった古代ギリシャでは、女性の子宮が体内で動き回ることでさまざまな症状を引き起こすと考えられていました。また、突然笑ったり泣き出したりという情緒不安定や窒息感・感情の高ぶりはすべて女性の骨盤に由来するという迷信が19世紀頃まで長く信じられてきました。

現代では、ヒステリーは「ホルモンバランスの崩れによって引き起こされる興奮状態」と判明していて、ICD-10においては「身体化障害」にまとめられています。

3貧血
血液中のヘモグロビン濃度や赤血球数が減少することで、血液の酸素運搬能力が下がって急激な倦怠感に襲われるのが「貧血」です。ヘモグロビン濃度が減少する理由で、最も多いのが鉄分の不足です。

女性は月経によって定期的に出血を生じますが、その際に体内の鉄分も排出してしまいます。そのため、女性は男性よりも比較的「鉄欠乏性貧血」を抱えやすく、このことから、昔は「貧血は女性の病気」と呼ばれていました。そして、栄養学の概念がない17世紀以前には、なんと「妊娠すること」が治療法であると考えられていたこともありました。もちろん現代ではこの治療法は否定されています。